どうもぱんこ(@pandafullife)です🐼
病院で薬剤師として勤務していると、家族の薬を飲んだ、湿布を使ったなどよく見かけます。
今回は自分に処方された薬でないものを使うことがいかに危険であるのかを実体験からお伝えします。
医薬品副作用被害救済制度とは
まずお伝えしないといけないのが、日本には医薬品副作用被害救済制度という制度があります。
この制度は医薬品を適正に使用したにもかかわらず副作用による健康被害が発生した場合に、医療費等の諸給付を行う法律に基づく公的制度です。
入院を必要とするような重度の副作用が対象となります。
自分に処方されたのではない薬を使用することは適正な使用ではありません。
湿布であっても重度の日光に対する過敏な反応が起きたり、妊婦さんであれば胎児への悪影響もありえます。
薬は有効性と安全性のバランスで成り立っていて副作用のない薬は存在しません。
他人の薬を使ってしまい苦しんだ実体験
ときはぱんこが大学4年生の頃にさかのぼります。
友人に
🐼ぱんこ「風邪ひいたんだけど何か薬もってない?」
🐸友人「前にもらった抗菌薬で余りあるよ」
このとき友人にもらった薬はその当時新薬の薬でした。
この薬が悲劇を起こします。
薬を飲んで数日たった頃でした。
身体の倦怠感が尋常ではなく、これは病院にいかなければ危険な気がして受診しました。
👨⚕️医師「急性の肝機能障害です。ウイルスの検査を行いましたが、否定的です。あまりに検査値がひどいので入院を勧めます。」
肝細胞が障害を受けた際に上がる検査値でAST、ALTというものがありますがともに500超え!
検査基準値がAST 7〜38IU/L、ALT 4〜44IU/Lです。
薬剤師歴15年以上でもこの数値の患者をみることは滅多にないのでいかにひどかったのかがわかります。
結果的にはその後検査をしながら経過をみていき1ヶ月以上はかかりましたが、正常値に戻りました。
その時に飲んだ新薬ですが、重大な肝炎や意識消失などがひどいことから2012年に販売が終了しています。
医薬品の副作用により、命を落とすことや重度の障害が残ることもありうるのです。
まとめ
副作用のない薬は存在しません。
適正に使用された薬で副作用がおきた場合はその重症度に応じて費用をだしてくれる医薬品副作用救済制度があります。
自分に処方された薬以外を使用すると給付の対象から外れるので、絶対に使用しないでください。
以上ぱんこでした🐼