どうもぱんこ(@pandafullife)です☆
ぱんこは薬剤師をしていますが、今回衝撃的なメーカーからの報告がありましたのでお伝えします。
対象の薬剤が胃薬であり、処方数が多いことが問題です。
30年以上の歴史のある胃薬から発癌性物質の検出
2019年9月に欧州医薬品庁と米国食品医薬品局が今年9月に胃薬の「ラニチジン塩酸塩」の製剤や原末から発癌性の物質の「NDMA」が微量に検出されたことを発表しました。
これを受け、国内でも健康被害の予防のために自主回収を決定したメーカーもあります。
回収した薬から発癌性物質が検出されないかを検査をしています。
目先のお金にとらわれず回収という判断にいたったメーカーについては良心的なメーカーであると思います。
「ラニチジン塩酸塩」が国内で販売になったのは1984年11月からです。
よって35年ほど日本国内だけでも歴史のあるお薬です。
ぱんこは薬剤師生活15年を超えましたが、初めて就職した病院から現在の働いている病院までこの「ラニチジン塩酸塩」というお薬は常に扱う胃薬でした。
このお薬は使用可能な最大量でなければ胃カメラをせずとも処方できるので使いやすいため、かなりの数の処方がされています。
(胃の調子が悪くても胃カメラを嫌がる患者さまは多数いらっしゃいます。)
また痛み止めが胃に負担がかかる患者様もいらっしゃいますので、整形で痛み止めを出される際に組み合わせででることもあるお薬です。
ぱんこ自身も胃の調子がよくないときはのむこともありました。
今のところ重篤な健康被害が発生した報告はないとされています。
今後の検査結果でも特段問題なければ再度このお薬は供給は再開されます。
ただ、新聞でこの報道を御覧になられた患者様もいらっしゃるでしょう。
供給が再開されても他に選択肢があるのであえて発癌性物質が見つかったお薬を患者様は飲みたいと思うでしょうか。
この報道がでて早い段階でぱんこの働く病院では同系統の他の薬に変更することを決定しました。
お薬にはプラセボ効果というものがあって、よく効く薬と患者様が思えばしっかり効いてくれるというものがあります。
その逆もしかりで、薬に不安を感じてしまっては治療そのものに影響することもありえるからです。
まとめ
今回の件で問題だったのは35年も歴史のあるお薬が今更発癌性物質がみつかったことです。
現在、お薬をたくさん使っていることで副作用が発生していることも社会問題とされています。
もちろん治療の観点でどうしても中止できない薬もあります。
しかし病気自体が治っている場合、いつまでもだらだら薬を続けるのでなく適切に不要と判断することも大事ではないでしょうか。
患者様は自己判断で薬を中止することはせず、医師・薬剤師に薬が減らせないかの相談をなさってください。
不要だと考えられる薬は切るということを医師、薬剤師共同でできればと思っています。
ぱんこ的には薬を引き算していく考えは重要だと思っています。
以上ぱんこでした☆
またお会いしましょう🐼